食事で人生を変えた人・3


T.C.さん、51歳、女性:

Tさんは、強い疲労をひきずっていて、最近の4年間で2回目の慢性疲労症候群を診断されていました。最初の診断のとき、回復には2年かかりました。疲労のせいで仕事は休んでいましたが、経済的な理由で職場復帰を考えるのに必死でした。

 

Tさんの既往歴は、さまざまな症状を医学的処置で抑制してきた歴史そのものでした。そのたびに、肝臓では重い鬱血が起こったはずでした。こどもの頃から便秘とカタル性疾患があり、両方の扁桃腺と咽頭扁桃腺は幼少時に医療処置で取り除かれていました。十代は副鼻腔炎をくりかえし、抗生物質で処置しました。症状は年々悪化し、膿瘻の手術を2回行ったのに、副鼻腔炎は定期的に発生し、抗生物質を使ってもその状況に変化はありませんでした。

 

三十代で腺熱になり、抗生物質の治療を終えると大腸炎になりました。(抗生物質を使うと、後で大腸炎になることがあります。)その後、消化に問題が起こるのを経験し、子宮筋腫の手術を受け、生理が重くなって偏頭痛を伴うようになり、膣からの分泌物もひどくなりました。両肺の感染でものすごく体力が弱くなりました。左胸に痛みがありました。

 

今までの人生で、自然治癒力を上げるような方法が試されたことは、一度もありませんでした。 その結果、彼女の体は活力を奪われ、組織内での鬱滞がひどくなり、病状がどんどん悪い方向へ向かいました。便秘、腺熱、消化障害、偏頭痛をともなう生理以上、どれも肝機能が弱いことを示しています。リンパ系の毒性が高い状態で、これは、鬱滞がひどい状態になっていることを示しています。リンパ系組織に症状が出たのは、比較的早い段階でした。(扁桃腺、咽頭扁桃腺、盲腸)

 

左胸の痛みが心配なので、マンモグラフィーで確実に精査することから始めました。そして、ダイエタリー・ヒーリングのプログラムを活用して食事の変更に取り組んだところ、驚くべきことに、1ヶ月程度で職場復帰できるまでになりました。食事プログラムは6ヶ月間継続し、もっと続くものと思っていたところ、Tさんは症状が無くなったので自分の問題はすべて治ったものだと勘違いしました。プログラムに沿った健康食を辞めてしまいました。

 

それから3年後、Tさんは乳がんを診断されました。自分自身では、元気だと思っていたので、なぜ乳がんを診断されることになったのかわからずにいました。とにかく手術を受け、放射線治療を行い、今度は徹底した治療食プログラムに取り掛かりました。鍼治療、漢方薬も使いました。現在は、本当に健康な状態を取り戻すのには長い時間がかかるのだということを理解するようになりました。症状が消えただけでは、治ったことにはならない、ということも理解しています。